2 為政第二 13 のビジュアル編集 Top > 2 為政第二 13 <p><span style="font-size:32px; line-height:130%"><strong>☆ 為政第二 十三章</strong></span></p><br /><p><strong> 子貢問君子 子曰 先行其言 而後從之</strong></p><br /><p> 子貢、君子を問ふ。子曰く。先づ其の言(げん)を行ひて、而(しか)る後(のち)に之(これ)に従(したが)ふ。</p><br /><p><strong>☆ 意訳 （心理屋の勝手解釈）</strong></p><p> 子貢が、立派な人（君子）について質問しました。</p><p> 先生は言われました。</p><p> 賜（子貢）が君子であるためには、先づは、言いたいことを控(ひか)えることですね。言う前に、そのことを実行してください。その後(あと)でまだ言いたければ、実際に行ったことを、心にゆとりをもって言えばよいのです。</p><p> 先に言うということは、その内容を慎重に吟味できていない、ということです。それでは言葉に重みが出てこないですね。他にも色々ありますが、例えば、先に言うことで、「言ったことは必ず実行しなければならない（有言実行）」という、信を行うための責任が生じます。それでは緊張が生じ易(<span style="font-size:24px; line-height:130%">やす</span><span style="font-size:24px; line-height:130%">)くなり、立派な人に相応(ふさわ)しいゆとりをもった自然体とは言えなくなりますね。それにもし、不測の事態か何かが起こって、言ったことが実行できなくなる、ということも無いとは限りません。そうなっては、とても立派な人とは言えない情けない事態になってしまうのではないですか。</span></p><br /><br /><br /><p><strong>☆ 補足の独言</strong></p><p> 勝手な想像なのですが、「論語」の構成は、弟子が質問をして孔子が答える、という形式になっているものが多いですが、恐らく実際はそうではなかったのではないか、と思われます。何故ならば、弟子の質問と孔子の答えは大抵ずれているからです。</p><p> 弟子は、多くは抽象的な質問をしています。それに対して孔子は、その質問者の現実に則した具体的な回答を与えているのです。</p><p> 思うに、孔子を囲んで皆で何かをしているときに、或いは勉強会の中で、孔子が言った言葉を集めたときに、皆の関心は孔子の言葉にしかなかったのではないでしょうか。そのため、弟子の質問の方は、孔子の答えから推測整理されて、これはこういう質問にしよう、と範疇(はんちゅう)分けされたのではないか、と思う次第(しだい)です。</p><p> この章の子貢の質問もそうですね。きっと、子貢は「君子とは何か」と尋(き)いた訳ではないでしょう。</p><p> 孔子は弟子への思いから、勝手に判断してその弟子に必要なことを伝えているのではありません。弟子の今尋きたがっていることに、直接的に応えているはずです。</p><br /><div style="text-align: center"><a href="2 為政第二 12">前</a> <a href="2 為政第二 14">次</a></div><br /> &size(32){''☆ 為政第二 十三章''}; #br '' 子貢問君子 子曰 先行其言 而後從之'' #br 子貢、君子を問ふ。子曰く。先づ其の言(げん)を行ひて、而(しか)る後(のち)に之(これ)に従(したが)ふ。 #br ''☆ 意訳 （心理屋の勝手解釈）'' 子貢が、立派な人（君子）について質問しました。 先生は言われました。 賜（子貢）が君子であるためには、先づは、言いたいことを控(ひか)えることですね。言う前に、そのことを実行してください。その後(あと)でまだ言いたければ、実際に行ったことを、心にゆとりをもって言えばよいのです。 先に言うということは、その内容を慎重に吟味できていない、ということです。それでは言葉に重みが出てこないですね。他にも色々ありますが、例えば、先に言うことで、「言ったことは必ず実行しなければならない（有言実行）」という、信を行うための責任が生じます。それでは緊張が生じ易(&size(24){やす};&size(24){)くなり、立派な人に相応(ふさわ)しいゆとりをもった自然体とは言えなくなりますね。それにもし、不測の事態か何かが起こって、言ったことが実行できなくなる、ということも無いとは限りません。そうなっては、とても立派な人とは言えない情けない事態になってしまうのではないですか。}; #br #br #br ''☆ 補足の独言'' 勝手な想像なのですが、「論語」の構成は、弟子が質問をして孔子が答える、という形式になっているものが多いですが、恐らく実際はそうではなかったのではないか、と思われます。何故ならば、弟子の質問と孔子の答えは大抵ずれているからです。 弟子は、多くは抽象的な質問をしています。それに対して孔子は、その質問者の現実に則した具体的な回答を与えているのです。 思うに、孔子を囲んで皆で何かをしているときに、或いは勉強会の中で、孔子が言った言葉を集めたときに、皆の関心は孔子の言葉にしかなかったのではないでしょうか。そのため、弟子の質問の方は、孔子の答えから推測整理されて、これはこういう質問にしよう、と範疇(はんちゅう)分けされたのではないか、と思う次第(しだい)です。 この章の子貢の質問もそうですね。きっと、子貢は「君子とは何か」と尋(き)いた訳ではないでしょう。 孔子は弟子への思いから、勝手に判断してその弟子に必要なことを伝えているのではありません。弟子の今尋きたがっていることに、直接的に応えているはずです。 #br CENTER:[[前>2 為政第二 12]] [[次>2 為政第二 14]] #br ページの更新 通常編集モードに切り替える データ参照プラグイン 入力支援ツールを表示 ▼参照先ページ選択：データを表示 元データの書式（インラインプラグイン）を継承する
